商館時計商館時計は、明治時代に外国商館が販売した懐中時計で、携帯する時計としては日本に初めてやってきた懐中時計でもあります。アールシュミット商会(R.Schmid & Co)アールシュミット社の商館時計を3社ほどの商館が横浜を拠点に変遷して販売していました。また、アールシュミット社自体も明治時代の一時期に横浜に直営店として商館を構えていたこともありました。アールシュミットは、スイスの立派な時計製造会社でもあります。今回紹介するのはアールシュミット社直営のアールシュミット商会が扱った魚子模様ハンターケース 9金象嵌の商館時計ですが、以前に紹介した「JPS仕上げを施した明治時代の商館時計」をそのまま少し小さくなったような商館時計です。この手のものでこの仕様のサイズ感は珍しいものとなります。例の如く130年ほど前の明治時代の商館時計となりますので、ケースは酸化した状態で黒ずみ、リューズ部のチューブ欠落、ムーブメントは穴石が金属製に交換されていたり、破損もあり状態悪く埃や油の固着などがある不動状態となります。JPS仕上げムーブメント修理オーバーホールケース研磨仕上げムーブメント洗浄光沢仕上げ輪列洗浄光沢仕上げビス頭研磨仕上げ文字盤洗浄仕上げ時針分針秒針洗浄仕上げetc.と諸々を行いました。前回紹介したアールシュミットのものと同じで表面裏面そして側面にも魚子模様が全体に施されてあるケースで9金の象嵌が施されてあります。この時計の時刻合わせは、前回の「ダボ式」ではなく「剣引き」となります。ダボ式は、竜頭横のダボを押さえながら時刻合わせをするもので、この剣引きは鉄道時計によくある仕様で、ガラス風防ベゼルに顔を出している金属の爪(4時位置)をスライドさせて時刻合わせを行う仕様のものとなります。ムーブメントも前回同様に勾玉型緩急針が装備された16石で、、金無垢のシャトンが特徴的です。受けには「R.Schmid & Co」と「馬上の騎士」の刻印があります。このケースには持ち出しと言って、竜頭首部分が表蓋や裏蓋に一部加わってあるもので、商館時計の高級機によく見受けられるケースです。この時計のサイズは50mmの大きさで、商館時計の魚子模様ケースで一般的にあるものは48mmのものが多く、サイズ的に珍しい大きさです。実際に前回の約56mm(「JPS仕上げを施した明治時代の商館時計」)をそのまま小さくした仕様のものですので大変珍しい商館時計と言えます。この商館時計は販売中ですので、お気軽にご連絡ださい。アールシュミット 魚子模様ハンターケース 9金象嵌 商館時計横幅:66.9mm(リューズまで)/ 76.4mm(環まで)縦幅:50.5mm 厚み:15.1mm重さ:98.54g価格 73,900円(保証付) SOLD OUT商館時計は、鍵巻きでは大きいものから小さいものまで存在しますが、竜頭巻きでは大きいものが主流で、40mm台のものそれ以下のものは見られます。しかしながら50mmというサイズ感のもの、ハンターケースのものというのはあまり見かけないものでもあります。商館時計は、明治時代の中でも年代によって大きさに違いが生まれたりしますので、それもまた商館時計の醍醐味と言えます。明治時代にしかない商館時計は、今のどの高級時計にも負けない歴史と存在感が溢れています。商館時計のオーバーホールや修理をお考えの方は、一度ご希望をお聞かせください。