セールスマンケース(Salesman's Case)時計メーカーが時計店など販売店に時計を宣伝紹介するため、ムーブメントが見えるよう裏がスケルトン仕様となったケース。ウォルサムやハミルトンなど米国製懐中時計でよく見受けられる。海外に比べ日本ではあまり見受けられることはない。明治時代の商館時計にその存在が見受けられるが、商館が宣伝や売り込みに使用していた経緯から個体数はかなり少ないと考えられる。それらは鍵巻きからリューズ巻きに変更される初期の特徴を持つものが多い。セールスマンケースの商館時計です。セールスマンケースの商館時計は上記に記載した通り、時計メーカーが販売店に時計を売り込むために使用さました。裏がスケルトン仕様になっていることから、裏蓋を開けることなく安全に自社時計ムーブメントの魅力を訴えることができました。時計は精密機械ですので、チリや埃の混入は禁物、外出先などでも安全に見せることができるセールスマンケースは大変便利な販促ツールであったわけです。このように裏蓋もガラスとなっております。本来ならば裏蓋に商館名や商館の登録商標などが刻印されてあるのでどこの商館の時計であるかわかるのですが、この時計にはそれらの刻印を押す場所はありません。ですので、基本的にセールスマンケースの商館時計は、文字盤に名が入っていないからには商館名のわからないものがほとんどです。本来は販売ツールとして使用したものですので、名が入っている必要はないわけで、当然のことなのかもしれませんね。ムーブメントは金鍍金が施されたもので、商館時計ならではのムーブメントと言えます。このムーブメントは、角穴車丸穴車がウルフティース、読んで字の如く「狼の歯(wolf teeth)」のような形状となっており、高級なムーブメントで見受けられる仕様でもあることからも販売店の方々には是非ともムーブメントを見てもらいたかったのでしょうね。▶︎「愛用している特別な仕上げを施したコロン商会 商館時計」JPS仕上げムーブメント修理(不具合箇所の修理)オーバーホールケース研磨洗浄仕上げムーブメント洗浄仕上げ輪列洗浄仕上げ文字盤洗浄仕上げ時針分針秒針洗浄仕上げetc.と諸々の作業を行いました。素材は、真鍮製のケースに金鍍金が施されていた時計ですがハゲてしまっており、しっかりと残っているのはリューズのみとなっております。全体的に研磨を施しておりますので、金色をしております。この時計は鍵巻きからリューズ巻きに変わる初期のもので、時刻合わせはダボ押しになります。この時代のものはダボも指で押せるような形状になっています。その他にもならではの特徴があるのですが詳細は伏せておきます。先日、私が所属しております「古時計クラブ」の例会がありました。参加者の中に大学生の方がいらっしゃるのですが、最近の若者は、腕時計自体をしなくなったという話がありました。私たちの子供の頃は、大人がしている機械式腕時計に憧れたものなのですが、時代は変わってきているようです。実際に私たちが憧れた時代の腕時計は頑張れば購入できる価格でしたが、今はかなり高騰しているので正直申しますと手の届く価格では無くなってしまっています。残念なことではあるのですが、時計離れが進んでいるのも容易に頷けてしまいます。あるメンバーさんのお話では、愛用していたオメガのスピードマスタープロフェッショナルを大学生のお子さんに贈ろうとされたところ、「いらない」と拒否されたと笑っておられました。若い頃、手巻きで大型のプロフェッショナルは22万、自動巻の少し小ぶりのオートマチックは14万、プロフェッショナルに憧れていましたが買えず、泣く泣くオートマチックを購入したことを覚えています。そのプロフェッショナルは現在は100万。今では有名時計メーカーの時計は、50万からといったところでしょうか。こうなると気軽に手の届く時計ではなくなってしまいます。少し前からヴィンテージ腕時計が注目されてきていますが、そのような背景が理由の1つにあるのかもしれませんね。古い懐中時計も注目され見直されてくることを祈るばかりです。日本の時計の歴史は、幕末明治の商館時計という懐中時計から始まり、多くの商館主が、多くの時計商が試行錯誤し日本に広めたわけです。それが今の時計につながっているのですが、なぜか日本の時計の歴史でそのことはあまり語られてこなかったように感じます。セイコーの前身である服部時計店(精工舎)も、ブルウルと深い関わりがありブルウルの時計を販売していましたし、タイムキーパーという商館時計型の時計も世に出しています。そしてシチズンの前身である尚工舎も、アールシュミットと深い関わりがあり、シチズンの誕生へとつながっていくわけです。こうした日本を代表する時計メーカーは、明治時代に商館との深い関わりを持っていた背景があります。そういった意味でも商館時計という歴史的に大変重要な懐中時計が、今後注目されるように我々も尽力していきたいとところですね。話が逸れてしまいましたが、商館時計の中でも今回ご紹介したものは、更に歴史的にも重要な位置にあった希少なセールスマンケースの商館時計となります。よくある商館時計の中にこのような裏スケルトンとなったものがあるのですが、実は本来の姿ではなく、後から裏蓋をベゼル部から外しガラスをはめ込み作られたものです。本来の姿はセールスマンケースで、元からという商館時計は案外ありそうでないものなんです。今から約140年も前の商館時計初期の古い時計ですが、全て手を入れ綺麗に仕上げておりますので安心してお使い頂けます。商館が、時計売り込みに活用していた時計。当時の商館主は、時計やその他商品などを扱っており大量に取引を行っていました。かなりの大きな商いだったと考えられます。この時計はそうした商館主が使用した数少ない時計。それがこうして今も現存しているというのは、ある意味、強運を持っている時計と言えます。縁起の良い出世時計なのかもしれません。ジェームス・ディーンのラッキーウォッチが大変有名ですが、この時計はそれ以上のラッキーウォッチなのかもしれませんね。大変希少な時計です。現在販売しておりますので、お気軽にご連絡を頂けますと幸いです。宜しくお願いします。▶︎商館時計に漂う明治時代の魅力希少なセールスマンケース 商館時計 真鍮製 リューズ巻き初期横幅:48.5mm縦幅:61.3mm(リューズまで)/ 70.5mm(環まで)厚み:14.4mm重さ:72.83g価格 88,200円(保証付) SOLD OUT商館時計は手をかけてやればやるほど良い時計になります。明治時代の時計にしかない上品な魅力が商館時計にはありますので多くの方に知っていただけると嬉しく思います。▶︎「JPS仕上げ お客様依頼の小型のコロン商会 舞鶴印 高級仕様 商館時計」はこちら商館時計ならJPSにお任せください。JPS仕上げにより甦りますので、お気軽にご相談ください。