ペルラージュ加工ムーブメントの受け板や地板などを美しく見せる表面の装飾加工仕上げ。ゴム砥石を活用することで対象物に回転模様をつけていきます。規則正しく連続してつけていくことで大変美しい輝きが広がります。回転模様は小さいものから大きなものまであり、その大きさは装飾美に直結しています。最近のスケルトン仕様では、見せるムーブメントですので一部に施されているもの、また細部にまで施されているものがあり、手間がかかることから価格にも反映された装飾とも言えます。この時計のムーブメントは、全てに細かなペルラージュ加工が丁寧に施されてあります。大変綺麗な輝きで昔の高級懐中時計ならではと言えるのではないでしょうか。▶︎「希少サイズ 明治大正魚子模様のナポレオンケース 懐中時計」JPS仕上げムーブメント修理オーバーホールケース研磨仕上げムーブメント洗浄仕上げ文字盤洗浄仕上げ時針分針秒針洗浄仕上げetc.と作業を行いました。100年以上前の懐中時計ですが、新品同様に仕上がりました。ムーブメントは、面取りが丁寧に行われており、金無垢のシャトンもビスで丁寧に固定されてあります。ルビーも美しく、それぞれの磨きも大変綺麗に行われてあります。少し見辛いですが、アンクルをご覧ください。バランサー付きのもので、全てに面取りと磨きが施されていることにお気づきになると思います。こういう見えない部分においても手を抜いていない時計を拝見すると、製造会社や職人の矜持を感じることができます。文字盤は当然のことながら琺瑯文字盤で、ダブルサンクとなっております。一体ののもので段差があるというものではなく、それぞれ別々のものを組み合わせて作られてあるものとなります。花文字が大変美しいインデックスとなっております。小豆色に青焼きされた時針分針そして秒針も当時もので一体感があります。この時計には、琺瑯文字盤・ムーブメント・ケースに全く銘がなく、無銘の時計でした。ケースは、裏蓋裏に「14K」の刻印がしっかりとあり、薄いものではなく、厚めのしっかりとしたムーブメント保護の中蓋付きの14金の金無垢ケースとなっております。横幅:47.7mm縦幅:58.6mm(リューズまで)/ 64.9mm(環まで)厚み:13.6mm重さ:92.34g無銘でこの懐中時計の詳細はわからないのですが、大変綺麗な時計でした。当時はかなり高価な時計であったと容易にわかります。緩急針は、勾玉型のものが採用さえれており、時代的にも大変古いものであると考えられます。このような高級なものはオーダーして作られたものもよくありますので、この時計もオーダーして作られているかもしれません。今では製造メーカーのロゴがドンっと大きく入っていることが当たり前の時代となっており、そのことに違和感すらありません。しかし、古い懐中時計ばかり扱っておりますと、そのことに気付かされます。それはなぜかと申しますと、古い懐中時計には銘のないものがあまりに大きことにあります。ムーブメントを見ると小さく刻印されていたり、ケース裏にあったりと表に出していないことが多いことに気付かされます。今は昔に比べ腕時計がどんどん高くなっておりますが、昔も当然時計は大変高価なものでした。今とは違い、当時の消費者は、製造メーカーの宣伝とも言える銘を嫌がったのかもしれませんね。オーダーしていたので、中には文字盤のインデックスが所有者の名前になっているものさえありますから、銘への考え方は今とはかなり違っていたと考えられます。最近の腕時計の文字盤を拝見しておりますと、銘の大きさがどんどん大きくなっているように感じます。昔の筆記体表記などの方が美しく品があるように私には感じます。このことは針にも感じられます。そもそも日本では、時針分針秒針と「針」と呼んでいます。英語では「Hand」と呼び「手」の単語が当てられていますが、日本では「針」と呼びますので昔違和感を持っていたのですが、商館時計などを扱っておりますと、初期のものはブレゲ針が採用されてあり、しかも細く繊細で先も鋭いものが取り付けられてあります。まさに「針」の状態です。携帯する時計として日本人は初めて商館時計を見ましたので「針」というふうに名付けたものかもしれませんね。時計の顔とも言える文字盤と針も時代と共にどんどん変化していき、手作業の繊細なものから機械生産のものに変化していきました。繊細なのものから大ぶりなものへの変遷も致し方ないようにも感じます。これも時代の流れでしょうか。だからこそ商館時計の魅力をこの時代の皆様に感じていただきたいと切に思います。興味のない方々からすれば全て同じ時計に見え、魅力のないものに見えていると思いますが、そこのこそ上品さがあります。コッテリしたものは毎日食べることはできませんが、お米は毎日食べることができると思います。生まれてから死ぬまでお米は毎日食べることができています。商館時計は、日本人にとってそのお米のような時計と言えるかもしれません。日本の時計史の元祖とも言える商館時計、一度手に取って使ってみてほしい時計です。▶︎「商館時計に漂う明治時代の魅力」黒く汚れた不動の商館時計も新品のように蘇らすことができますので、商館時計やアンティーク懐中時計の相談など、お気軽にJPSにご相談ください。